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− 連続小説掲示板 −

ここでは「理沙の物語」の詳細ストーリーを書いています。
なお、この掲示板は閲覧専用です。

最近更新が滞っていてすみません。。。。。(^_^;


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ささやかな夢(その4) 投稿者:理沙の旦那 投稿日:2004/04/11(Sun) 10:21 No.41  

遅い朝食を、彼と2人で食べた。
他人の家での宿泊は幸子ママの家では何回かあるが(このときも悪酔い)男の部屋での宿泊はここのところない。
彼の部屋は狭いながらも意外と整理整頓されており、居間と思われる部屋にはしゃれたインテリアのほかに壁にはポスターが飾られていた。

「ふ〜〜ん。」彼が食事を作るのを待っている間、理沙は壁のポスターを眺めていた。
「この歌手好きなんだ。あたしも前に時々聞いていたことあるよ。」
それほどメジャーではないが、その女性歌手はかなり名前を知られている。
パスタをテーブルの上に置いた彼は、そのポスターの彼女を見つめて、
「昔バンドやっていて、この人の曲をコピーしたことあるんですよ。」

そこでなにげなく理沙はクローゼットの脇に立てかけてあったギターに気づいた。
「なるほどね・・・・・。」そのギターを見ながら、理沙は言った。
「じゃ、弾いて見せてよ。」



ささやかな夢(その3) 投稿者:理沙の旦那 投稿日:2004/04/11(Sun) 10:20 No.40  

「幸子ママはね・・・・。」うつろな目つきの理沙。
今日も一人でいつものクラブで飲む。明け方近く理沙はぼんやりとバーテンと話をする。
「理沙さん・・・・大丈夫ですか?」そんな彼女を心配して、バーテンはカウンターから出て彼女の近くにきた。
大丈夫、大丈夫・・・・と、彼のことを手で制したが、
立ち上がろうとした彼女は、そのままよろけて後ろにあるテーブルにぶつかりそうになった。
「ほれほれ・・・・全然大丈夫じゃないでしょ。」

どれだけ時間がたったのか・・・・・理沙はいつもと違う体の感覚に突然目覚めた。
ふっ・・・と起きてあたりを見回すと、自分の部屋ではない。しかしベットできちんと寝ていた。
重たい頭を抱えながら、理沙は寝室を出た。
寝室を出るとキッチン。そしてそこにはバーテンがいた。
「あ、起きたんですね。」

理沙はすっかり酔いつぶれていたのだが、彼のマンションまで運ばれて寝かされていたようだった。
ちょっと気が動転した理沙を見て、彼は言った「大丈夫。寝ている間にヘンなことしていませんから。」



ささやかな夢(その2) 投稿者:理沙の旦那 投稿日:2004/04/11(Sun) 10:20 No.39  

「ねえ、幸子。」
幸子はママの本名である。仕事の時以外は理沙は幸子と呼んでいる。
二人は学生のころは一緒に行動する時間が多かった。学校にいるときもそれ以外の時も。
「マスターとは、その後どうなった・・・・?」

れいなとマスターの間が急接近していても、表面上はママは平静さを装っていた。もちろん、店の娘みんなが2人の間での冷たい争いを知っている。
「わからないな・・・・あの人の気持ちは。」
「でも、れいなには直接言ってやったわけでしょ?」
立場上の力を使うのは禁じ手であることは、承知である。
職場内恋愛はもってのほか、それが元での争いは全体の規律を乱すものだから、
ママである彼女は痛いほど良くわかっている。
しかしながら、それでもなおあきらめきれないもの。

「どうして普通に好きだって言えないのかな・・・・。」ママはぽつりとつぶやいた。



ささやかな夢(その1) 投稿者:理沙の旦那 投稿日:2004/04/11(Sun) 10:17 No.38  

急いで店に向かう。今日はちょっと寝坊してしまった。
人ごみをかきわけてゆく。歩いている人たちに何度もぶつかりそうになる。
「ごめんなさい。」店に入るなり、笑いながら更衣室に駆け込んだ。

今日はオーナーの機嫌があまりよくない。
いつもはあまり店には顔を出さないオーナーだが、客の入りの悪い日にかぎってオーナーが来る確率が高い。
そのうえ酔っ払っているときては、だらだらと長い説教にうんざりしてしまう。
かつての理沙だったら、ちょっとめげてしまいそうな状況だったが、今ではすっかり平気だ。どうってことない。

店が終わると、いつものクラブに飲みに行く。
ママと一緒の時もあるが、最近は一人で流れ込むことが多い。
「今日もお疲れ様でした。」
バーテンが理沙の目の前にビールのグラスを置いた。
「ここに来ると気分が休まるのよね。」
最近彼とはなんだか話がはずんでいる。そして、理沙が最近思うこと。
・・・・・この人の笑顔が、いつもあたしのものだったらなぁ・・・・・。



登場人物ご紹介 投稿者:理沙の旦那 投稿日:2004/04/11(Sun) 10:16 No.37  

理沙の水商売時代のお話の中での登場人物は下記の通りです。

1.理沙
2.ママ(本名は幸子)
3.れいな
4.店のマスター
5.直子(理沙の妹)
6.行きつけの店のバーテン

まだ話のまわりをぐるぐるめぐっていますが、次第にママ(幸子)と理沙を中心とした核心部分に入ってゆく予定です。



プロフェッショナル(その7) 投稿者:理沙の旦那 投稿日:2004/04/11(Sun) 10:16 No.36  

例の中堅社員、彼の来店回数は、週1回から2回に、そして2日に1回のペースに上がってきた。
もっとも、理沙には他にも客が付くようになってきたので、店にいるときは常に彼とテーブルを一緒にしているわけではない。
「まだ・・・・忙しいの?」
次第に彼との話は単調になってきた。彼の横顔もなんとなく寂しい。
「ここにいれば、忙しいのも忘れるね。」

仕事がどうしても片付かないので・・・という彼からの電話。理沙は自分の部屋で身支度をしているところだった。
「今日は、ダメなの・・・・?」
彼はすまなそうに小さく頭を下げた。

そのあと理沙は、他の客に電話をしてこの前夕食をともにした若手社長にアポをとった。
そしてこの前と同様に、理沙はショッピングと豪華な夕食と、非常にオイシイ思いをした。
例の中堅社員はしばらくは理沙のいいお客さんになってくれそうだ。そしてこの男も・・・・・。
NO1のれいなには遠く及ばないが、確実に客が増えてゆくことに理沙は安心感を感じていた。



プロフェッショナル(その6) 投稿者:理沙の旦那 投稿日:2004/04/11(Sun) 10:14 No.35  

えっ・・・・・声は出さなかったが、男の表情は急変した。
「ごめんなさい、夕方から用事があって、それまでに戻らないと。」
「今日は一日大丈夫だって言っていたのに・・・・。」
男の車に乗せられて、高速に乗ったばかりというのに、急な予定変更で男は迷っている。
「夕方の4時に、店の娘と約束しているの。」
もちろんそんな話は嘘である。理沙は必死に頭の中でスケジュール調整している男の横顔を見つめていた。
「4時か・・・・あまり遠くには行かれないね。」

丸一日自分と楽しい時を過ごすつもりでいたのが、急に出鼻をくじかれた男は、予定変更して東京湾を一望できる海浜公園に理沙を連れてゆき、
理沙に言われるままに高い食事をして、ショッピングモールで買い物。
待ち合わせ(のつもり)時刻1時間前には、理沙は自分のマンションに着いていた。

そして、そのあとも理沙は夕方からもう一人の客と食事、
夜の銀座をめいいっぱい楽しんで、再び家に帰ってきたときには日付はもう変っていた。



プロフェッショナル(その5) 投稿者:理沙の旦那 投稿日:2004/04/11(Sun) 10:12 No.34  

「ごめんね・・・。」理沙は画面の向こうの男に、申し訳なさそうに言った。
「また、週末の夕方あたりはどうかしら・・・・?」
う〜〜ん・・・・と男は少々気難しい表情になった。
「たまには、どこか遠くに出かけないかい?」

最近店に顔を見せる回数の増えている、例の中堅社員から、ある日突然にドライブに誘われた。
昼と夜が逆転している理沙にも、月に2回の連休がある。
その日をどこから知ったのか、その日に2人だけで出かけようかと誘われた。
しかしながら、その日はまた他の客との予定が夕方に入っていた。
買い物して、そのあとはゆっくりと食事して、なかなかおいしいスケジュールである。
彼も、最近理沙と親しくなっている客の一人である。

しかし、少し考えると、理沙は男に言った。
「いいわよ。」



プロフェッショナル(その4) 投稿者:理沙の旦那 投稿日:2004/04/11(Sun) 10:10 No.33  

結局のところ、その中堅社員は食事の後、理沙に言われるままに店まで行くことになってしまった。
店では2時間ほど話をしたり・・・・といっても男のほうが話しているほうが多かったが。しかし、
「頭の中は、仕事でいっぱいなんだね。」そう理沙が言うと、男は少し寂しいそうな表情になった。
まあね・・・・・・先ほどまでのテンションはなく、彼はゆっくりと話し始めた。
「景気がだんだん上向いているのはいいけど、現場は辛いんだよね、とにかく成績上げつづけていないと、いつでも切られてしまうわけだし。」
そのあとは、彼の仕事での苦労話が続くことになってしまった。
「本当にこのままでいいのかね・・・・って思ったりするんだけどね。」

「まあ、あたしと同じようなものね。」理沙はぽつりとつぶやいた。
どの世界も同じよ・・・・・厳しい競争社会だからね・・・理沙がそう言うと、男の表情はますます優しくなってきた。
「言えないこともいろいろあると思うけど、たまにはここに来て息抜きしていってね。」

男の帰るのを外まで見送り、来たときとは違って少し力の抜けた肩のラインを見つめながら・・・・しかし、理沙は心の中では違った安心感に包まれていた。
さあ、これであの人は当分は離れられないわね。



プロフェッショナル(その3) 投稿者:理沙の旦那 投稿日:2004/04/11(Sun) 10:01 No.32  

「この前は、来てくれてありがとう。」画面の向こう側の男に語りかける。
髪はぼさぼさ、目もうつろ、男の言葉はあまりよく聞き取れない。
「今何時だと思ってるの・・・?」
冬の朝はまだまだ暗い、早朝、4時半であればまだまだ夜だ。
「ごめんなさいね・・・・・。」理沙はしっかりと男の目を見つめ、
「でも、いつも心配してるよ。また会いたいけど、忙しいものね。」
そうなんだよね・・・・・と男は先ほどよりも少し低いトーンで話を続けた。無理やり起こされた腹立たしさはもうすっかり冷めている。
「毎日残業で、もうすっかり疲れたよ・・・・。」

そのあと2人は20分ほど生活の中でのたあいのない話を続けた。
「今度の週末は、お休み?」理沙がそんな話を切り出した。
男は少し悩んでいた。しかし、
「どこか外で食事でもしませんか・・・・?」と理沙がちょっと背中を押すと、男は、
「いいよ、土曜日の夕方でもいいかな・・・・?」
はじめて会ってから3週間。例の中堅社員の男はすっかり理沙のペースに引きずり込まれていた。

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