002_32_伝説の歌手【あらすじ】

長旅に出る前日、理沙は部屋を片づけながら、この2か月の出来事を思い返す。
まりあの死、HALUCAへの違和感、マリア・エレーナが「歌えなくなった歌手」として去ったことは、まだ整理しきれない。
それでも、最終出勤日の打ち上げで同僚からArisa-Mistyを見ていたと告げられ、自分の歌が誰かに届いていたことを知る。
6月末、理沙は一人で成田空港へ向かう。
湯浅たちの見送りは断り、柴原と小川にも短い感謝だけを伝える。
ラウンジでは彩名から「Castel」二号店のママになる連絡が届き、久しぶりに声を聞く。
直子にもメールを送ると、「おみやげ待ってるね」と短い返事が返る。
搭乗口へ向かう途中、理沙は壁面ディスプレイに流れるマリア・エレーナの「Next Frontier」を見つける。
悲しみや怒りは残るが、理沙は画面の中の彼女を拒絶せず、「それじゃ、行ってきます」と告げて歩き出す。