あらすじ_06_08


クラビウス基地での仕事もはや2か月。重力が小さい事にも合成食品ばかりの食事にも慣れ、理沙は日々のテストスケジュールを淡々とこなす。
システムのトラブルは日常の出来事だったが、優秀な技術者が現場に集まると解決も早い。いいことづくめの正のスパイラルが続く。
しかし、仕事が終わってホテルの部屋に戻り、窓から地球を眺めるとなんとなく疎外感を感じてしまう。
一日に二回ある定期報告の打ち合わせの場でも、タスクリーダーとは直接会話することはなく、私用ラインでの会話にもなんとなく倦怠感が。
メンタル女はどうでもいいようなカラ元気な身の回りの話題を振ってくるが、理沙も基地でのどうでもいい話題で反応した。
予定では3か月で地球に帰れることになっていたが、テスト項目の見直しもあり滞在延長が決まった。
テストは難易度の高い内容に進み、設計上での限界性能である最大推力での連続24時間稼働もクリアーした。
実用を考慮した4クラスターでの稼働テストが次に予定されていたが、理沙はもう大丈夫だと判断し地球へ戻ることに決めた。



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