あらすじ_10_13


中国の政変については、深く調べれば調べるほど、不可解な事象が重なり、一概に民衆の用意周到な蜂起ではないことがわかってきた。
メンタル女はシステム工学と集団心理学の観点からある仮定をしてみようと考えた。それは10億人以上を巻き込んだ巨大な社会実験だった。
先進的な社会システムを確立したにもかかわらず、本質は旧態依然な中央主権をとっている独裁政権。
しかしながら、現実主義的な民衆は政治に対する不満を口にするよりも、実利の方を優先させた。社会システムが高度化する一方で、
胸の中にはくすぶる不平不満を抱えながら、巨大な監視社会でもある体制の中で抑圧され、発言することができない。
しかし、不平不満は口にせずとも日頃の生活態度に何らかの形で表面化するものである。国内に網の目のように張り巡らせたセンサーは、
国民すべての異様な心理状態と雰囲気を的確に感じ取り、蓄積し、超高速で分析した最適解は、中央集権の欠陥をあぶりだした。
そしてある日突然、自らが主導し国の体制を最適化すべく中央集権システムに反旗を翻した。これがメンタル女の結論である。



あらすじ(10)表紙へ