あらすじ_11_15


原子力ラムジェット機が失われ、本格生産に向けたテストは一時中断。地球/月L3で製造中の6機の原子力ラムジェット機も製造作業中断。
しかし、原因究明するにしても、崩壊した機体を回収するのは不可能で、飛行中に取得した大量のモニターデータだけが頼りだった。
地味な解析作業と、残された1機の原子力ラムジェット機を使用した再現テスト準備は部下に任せて、理沙は本部と連携して対策会議に追われた。
理沙の2か月間の常駐期間は終わり、地球に向かう連絡船の中でも、毎日のように本部やエネルギー省の担当者との連絡のやりとり。
地球に帰還しても自宅に向かうことなく、そのまま本部で状況報告と今後に向けての対策案とりまとめを行った。
ようやく自宅に帰る事が出来たのは帰還から3日後。孫娘と会話する気力もないほどに疲れ果てていた。
1週間後、エネルギー省の担当者に対して正式に報告と対策案の提出を行い、残された1機の原子力ラムジェット機での生産開始を上申した。
報道関係者からは何度も取り囲まれたが、理沙は相手にしなかった。ただ単に騒ぎ立てるだけの報道関係者とは会話すら無駄だと思っていた。



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