あらすじ_11_23


木星の作業プラットフォームAに到着したメンタル女。連絡船の土星への出発までの2日間をホテルで休養する予定でいた。
発着ロビーを歩き、レストランで食事をしようとしたところで、悪い偶然なのか今は一番会ってはいけない人に会ってしまった。
理沙はメンタル女に気がつくと早速近づいてきて、再会を喜んだ。次世代制御システムの研究所以来、電話で会話することは時々あっても、
直接に会ったのは10年ぶりである。積もる話は山ほどあり、ロビーの並びのオープンカフェでしばらくの間2人は雑談をした。
今の仕事の事を理沙から聞かれて、土星のタイタンに行くところまではすんなりと話せたが、仕事の内容について理沙から問いかけられて、
観測基地の設置のための技術アドバイザーとして行くのだとメンタル女は説明した。理沙から特に深く掘り下げて訊かれることはなかったが、
タイタンは寒いから風邪ひかないように注意してねとの、理沙からの何とも不可解な発言に、メンタル女は背筋が寒くなった。
本当のことを言いたいのだが今はミッションの性質上言ってはいけない。メンタル女は重苦しい気分を抱えながらも笑顔で理沙と別れた。



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