あらすじ_21_19

理沙は長官に、今までの長丁場の議論の場を調整してくれたことに感謝し、引き続き木星で管理職として働くことを申し出た。
3年以上前に長官の前に立った時、理沙は面倒な立場での任務に乗り気ではなかったことを思い出したが、長官からの頼みで引き受け、
なぜか今は自分から契約延長を申し出ている事に違和感は感じていなかった。長官はただうなずき、今後もよろしく頼むと言っただけだったが、
今後の木星居住地の行く末について理沙に尋ねた。長官は、国防長官からの忠告、現大統領の最近の不可解な行動を非常に気にしていた。
理沙はただ一言、長官から告げられた任務を遂行し、木星で働く人々が自分の仕事に誇りを持ち、いずれは自分たちが木星を故郷と感じられる事
それだけだと答えた。長官は、これから先は今まで以上に困難な事態が待っているかもしれず、本当に引き受けてくれるのかと問いただしたが、
理沙は引き受ける覚悟があることを述べると、長官の手をしっかりと握りしめた。理沙自身、悩みから解放されて吹っ切れた気分になっていた。
あと3年は頑張ってみよう。お互いにこの先の事はわからないがもし生きていたら。。。初老の社長宛の手紙の文言が理沙の頭の中によぎる。



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