あらすじ_22_10

5隻の連絡船が地球に向けて出発した。残された職員たちの配置換えは進行中だったが、慣れるまでの間は各所で混乱が生じる可能性はあった。
理沙は、火星でも居住者の地球への出発が始まった事をニュース映像で見ていた。拡大した太陽系内の居住地はこれで縮小に向かうのか。
そんな事を考えていた時に、ニュース映像は切り替わり、地球での大統領の会見が始まった。緊急会見のようだった。
日常的になってしまった、全世界の感染症の状況についてかと思いきや、太陽系内の居住地に対する新たな大統領令との事である。
巨額の予算をかけ太陽系内を開発し、今では地球の生活を支える社会インフラとなるまでに成長したが、今後は人の手を極力排除し、
自動化したシステムにより生産活動を行う事。地球は瀕死の状態にあり、復興のためには優秀な技術者が大量に必要となる事。
何度か居住者の帰還要請を行ったが、今後は現場では最小限の保守要員以外は全て不要となるため、帰還命令にレベルが上げ、
現場はすべて国の直轄管理となる事が宣言された。現場は反対することを許されず、従わない場合には反逆罪扱いにされることが決定した。



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