窓を少しだけ開けた
夜風がカーテン揺らす
冷蔵庫で待っていた
小さな缶を取り出して
泡が落ち着くその間に
今日の出来事をなぞる
あなたからの短い「おつかれ」
それだけで救われた夜
ソファに沈み込む影
時計は少し早足で
会えない日の理由なんて
今は問い詰めないでいい
**明日をそっと思い描いて**
無理しなくていい
今日の私たちは
ちゃんと頑張ったでしょう
ビールの苦みが
やさしくほどける頃
あなたの笑顔が
浮かんで消える
洗いきれないグラスも
畳み損ねたシャツも
「また今度」でいいよって
あなたなら言いそうで
遠くを走る電車の音
帰り道のどこかで
同じ月を見てるかな
そんなこと考えてる
**明日をそっと思い描いて**
言えなかった言葉を
胸の奥にしまったまま
眠りにつこう
不器用な距離も
続いていく時間も
嫌いじゃないと
思えてきたから
カーテン越しの街明かり
まぶたの裏で滲んで
今日が終わるその先に
あなたの声が待ってる
**明日をそっと思い描いて**
深呼吸ひとつ
おやすみの代わりに
名前を呼ぶ
今日の私に
ありがとうを言って
明日のふたりに
少しだけ期待して
グラスの底に残った
消えきらない泡みたいに
想いは静かに
まだここにある
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