地球/月L3作業プラットフォーム

地球/月L3作業プラットフォームは、巨大構造物を建造することを目的として作られた作業プラットフォームです。
木星資源開発プロジェクトにおいては、木星周回軌道上に設置する作業プラットフォームや、核融合燃料生産プラントの最終組み立てを行いました。

地球/月L3作業プラットフォームの全体イメージ図を以下に示します。
地球から輸送されたモジュールの最終組み立てのみを行うため、巨大な建造ドックと作業員の居住設備のみの非常に単純な構造になっています。

全体のイメージ図
地球/月L3作業プラットフォームの各コンポーネントについて説明します。

詳細は「
地球/月L3作業プラットフォーム」もあわせて参照してください。
●管理区画
  ・中央制御室
  ・電力制御
  ・原子炉制御
  ・管理者室、会議室、通信室、制御システム

●居住区画
  ・作業員居住施設
  ・休憩室、アスレチックルーム
  ・食堂

●生産区画
  ・水、空気リサイクルシステム
  ・水耕栽培システム
  ・廃棄物再利用/微生物培養/食料生産システム

●旅客/港湾区画
  ・ドッキング用通路
  ・到着/発着ロビー、税関、検疫、荷物検査

●貯蔵タンク群
  ・酸素/水素/メタン貯蔵タンク
  ・水貯蔵タンク

●屋内作業区画
  ・屋内作業室
  ・輸送船ドッキング用通路
  ・貨物保管スペース

●屋外作業エリア
  ・建造用ドック
  ・宇宙船駐機スペース
  ・ロボットアーム
  ・資材固定用装置

作業プラットフォームのデザイン(3)」にて述べた、木星作業プラットフォーム建設を例とした宇宙空間での構造物建設にあたっての、
地球から地球/月L3への資材輸送方法について、下の図にて説明します。

<作業プラットフォーム建設時の資材輸送方法>

●地球/地球周回軌道間
  あらかじめ地上で組み立てられたモジュールを、Heavy-Lifterを使用し地球周回軌道の作業プラットフォームまで輸送する

●地球周回軌道と地球/月L3間
  数千トンの重量のモジュールは、
重量物輸送用カーゴモジュールを使用し地球/月L3まで輸送する
  Heavy-Lifterと比較して推力は小さいが、燃費の良いVASMIR推進システムを使用し2~3週間かけて地球/月L3まで輸送する


2090年代以降になると、宇宙空間の自動化工場での建設資材の生産、「Metal-Seed」システムによる小惑星素材を使用した生産/建設一貫体制が稼働しはじめ、
地上で組み立てを行い宇宙空間で最終組み立てを行う割合は減っていくことになります。



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