アトランタでの4週間にわたる新センター構築支援を終え、理沙はシアトルへ戻ることになった。
しかし、帰りの飛行機が機材トラブルで遅延し、空港で思いがけず自由な時間を得る。
ラウンジでくつろぎながら、航空機の離着陸や地上で働く人々の姿を眺めていた理沙は、滑走路の向こうに建設中の巨大な施設を見つける。
スタッフに尋ねると、それは翌年完成予定の宇宙往還シャトル専用のスペースポートだった。
紹介映像には、巨大な親機から分離した子機が宇宙へ向かい、任務を終えて地上へ帰還する様子が映し出される。
理沙は二年近く前、東京湾の人工島からシャトルが飛び立つ光景を見たことを思い出す。
かつては遠い世界の出来事に感じられた宇宙への往来が、今では日常の一部になろうとしている。
理沙はその変化を静かに感じながら、シアトル行きの搭乗口へ向かった。
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