小川美奈と深夜まで語り合った三日後、理沙は東京へ戻る美奈を空港で見送る。
二人はまたいつか会うことを約束し、美奈は出発ロビーの人混みへ消えていった。
市内へ戻った理沙はそのまま帰宅せず、湾岸を歩きながら、美奈と交わした話を思い返す。
いつかマリア・エレーナのことを、暴露ではなく、同じ時間を過ごした仲間として静かに残したい――
そんな思いを胸に、理沙はこれまで出会い、そして離れてきた人々を思い浮かべる。
一方で、技術士官という新しい道への期待も高まっていた。
しかし、先へ進むたびに何かを後ろへ残していく自分の生き方に、ふと迷いを覚える。
沈んでいく夕日を見つめながら、理沙は答えを出せないまま、それでもまた歩き始める。
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