あらすじ_01_13


昼の仕事は順調だった。夜の仕事との両立は眠さとの闘いでもあるが、オフィス常駐型の仕事でないので成果を出せば仕事の場所に規定はない。
夜になれば週に2回店に通ってくれる若社長が安定的に金を落としてくれるし、恋人のように寄り添ったり、時には微妙に距離を置いてみたり。
店が変わってからはエアギター男の練習姿を見ることはなくなったが、彼は月に一度は店に来てくれた。
そして親友は、店の中で着実に成績を伸ばしていた。定期的に彼女を指名する客はどんな人物なのだろう。
席をたまたま一緒にしたときに、理沙は彼らと当たり障りのない雑談をしたのだが、他の客とは違う冷たい空気を感じる。
そして、新参の2人が徐々に成績を伸ばしていることに、古参のキャスト達は自分たちの地位が脅かされると警戒してきた。
わからないように、しかし陰湿なやり方での彼女たち2人へのいじめ。しかし親友の方は全く気にしていない。
ずっとこのままでいられるはずがない。そして理沙は以前エアギター男が言っていたことをふと思い出した。



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