あらすじ_01_20
年が明けて早々、昼の仕事に専念するために理沙は店を辞めることを親友に告げた。親友は淡々とそのことを受け止め、
そのあとは事務的に淡々と事が進んだ。そして店での残る出勤日が2週間になったところで、親友から店の全員にも正式に伝えられた。
ライブハウスの件があってから、理沙はギターの男と会うことはなかったが、電話では時々連絡を取り合っていた。
自分の歌の才能にはまだまだ不安はあるものの、理沙は正式にメンバーになって彼と一緒に夢を実現することを心に決めていた。
久しぶりに外で会うことを約束して、2日後に二人は以前に彼がエアギターを練習していた海の良く見える公園で会った。
理沙の手には彼へのプレゼント、そして彼の手にも理沙へのプレゼントが。お互いへの気持ちが込められていた。
理沙の店での最期の出勤日がやってきた。若社長含めて理沙の客になってくれた人々から花束が贈られる。
親友からは理沙へのねぎらいの言葉が、しかし、彼女のそのあとの行動について理沙は予想していなかった。