あらすじ_02_12


女性歌手はその後、着実に成功への道を歩み始めていた。会社の強力なバックアップとプロモーション活動により、
まずは彼女の強烈な個性と歌唱力に目をつけたファンを中心に、その後は各種メディアへの登場させることでのイメージ戦略。
オーディションから1年後、彼女は有名歌手と肩を並べるほどの存在となり、会社ではトップの座を狙うステージ企画のプランが始まっていた。
理沙は昼はオフィスで仕事、夜と休日はライブハウス活動を中心に多忙な日々が続き、会社の中では非公式ながら同僚中心のファンクラブが結成された。
事あるごとにギターリーダーはオーディション情報を探しては、エントリーして、出場しては売り込みをかけて、有名になるチャンスを狙う。
女性歌手から理沙に連絡が入った。1年ぶりに再会する2人。最初に会った時の初々しさはどこへ行ってしまったか、今では風格と強烈なカリスマも感じられる。
とはいえ、飲みながら打ち解けていくと、彼女の輝く瞳と人懐っこさはまだ以前の状態そのままで残っていた。
話したいことはいくらでも出てきて、夜の時間はあっという間に過ぎていく。



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