あらすじ_02_18


自分自身のゆく道は、自分で切り開いてゆくものと理沙は常に思っていた。親と喧嘩して、家を出て一人暮らしを始めようと思ったのも、
親友と出会ってから、夜の仕事で苦労しながらも勉強して、昼の仕事のための資格を取得したのもその気持ちから。
ある日夜の仕事で自分の才能に気がついてから、徐々に欲望が心の中に育っていき、夢まであと少しというところで女性歌手と出会う。
そこで自分の夢と現実のギャップに気がついて、目覚めようと思っていたところで若社長が姿を消す。
地に足がついたところで等身大の夢を求めようと思ったところで、夢の頂点にいたはずの女性歌手がこの世を去った。
そして彼女を失ったことで自分の道が見えなくなってしまった今の自分がいる。実はその程度のことだったのだ。
親友は良かれと思って自分を邪魔するものを排除したのかもしれないが、それでは長続きはしないだろう。
まずは目を醒まして、自分の気持ちを整理しようと理沙は思った。



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