あらすじ_03_07


女性は理沙のことを知っているようだったが、理沙は彼女の事を知らない。接点は今まで全くなかったのだから当然だ。
彼女は、今は亡き理沙とも仲の良かった女性歌手の元マネージャーである。女性歌手が亡くなったあとは他の事務所に転職したものの、
その後フリーで音楽関係の仕事を仕事をするかたわら、女性歌手と交友のあった理沙とコンタクトをとりたいと、人をたどってギターリーダーに接触、
また、キャバクラ時代の職場同僚である理沙の親友とも接触していた。その後どうやって理沙の居所を突き止めたかについては彼女は明かさなかったが。
仕事が終わると理沙は彼女と一緒に外で食事をした。理沙の突然の失踪については業界の中ではほとんど話題になっていないようだった。
その事については理沙は多少残念に思ったものの、反面、まぁその程度のことだったのかと内心ほっとした。
業界の知りたくない話題を聞かされて、理沙は少々飽きてきたところで、元マネージャーは女性歌手のドームコンサート当日の話を始めた。
当日同時刻に理沙もライブハウスで歌っていたことを話すと、彼女の方も理沙の話に興味を示してきた。



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