あらすじ_03_15
適性試験の日がやってきた。筆記試験は勉強した成果もあり、答えは全部埋めたつもりだった。結果は果たしてどうなるか。
体力測定のために大学のグラウンドに集合して長距離ランニング。これも日頃走り込みをしていたおかげで難なくこなす。
身体測定を学校の講堂で行う。待ち時間の間にほかの候補者を眺めるが、マッチョ体型もいればいかにも自信のなさそうな者もいる。
人間観察をしていると、ふと目が合った女性が理沙のもとに近づいてきた。気さくなところがすぐに気に入り、2人はさっそく意気投合した。
彼女は南米から移民してきた家族の出身で、病気や戦災で両親は亡くなり、最近まで一人で4歳年下の妹の世話をしていた。
身体測定が終わり、2人はそのまま近くのショットバーで飲んだ。そしてお互いの境遇や今までの苦労話をした。
試験の結果が知らされるのは3日後。理沙は仕事に戻り同僚の兄に状況を伝える。それは彼と会うための単なる口実ではあるのだが。
3日後、筆記試験と身体測定の結果合格との通知が届いた。面接試験のために理沙は再び休暇をとり会場に出かけた。