あらすじ_03_18
深夜のバスターミナルを出発して、ひたすら高速を走るバス。理沙は他の客とはできるだけかかわらないように静かに眠る。
夜が明けるが天気は曇りで、やがて雨が降ってきた。外の風景を見る気にもなれず本をひたすら読みまくる。
シカゴの乗り換えターミナルでバスを降りると、そのまま次のバスに乗る。ホテルでゆっくり休みたい気持ちだが金がないので仕方ない。
だだっ広い草原の風景が続き、やることがなくなった理沙はただ眠るだけだった。雨が時々降り、雷も鳴ってきた。
荒涼とした土地をバスは走る。気温は40度を軽く超えていて、車内の客も数えるほどの人数に減ってきた。
寝ているだけの状態もさすがに飽きてきて、停留所で降りると大きく背伸びをする。雨が止んで大きな虹が空にかかっている。
単調な時間も5日目。ロッキー山脈を越えて西海岸に入る。そしてようやく目的地の停留所に到着する。
大きなトランクを引きずりながら駅の構内を歩く。明日はいよいよ士官学校に到着する予定だった。