あらすじ_03_19
士官学校に到着する。手続きを済ませ、トランクを引きずりながら自分の生活する寮に向かう。
既に到着している同期の候補生、そして他の学科の候補生、彼らが理沙を見る目は非常に冷たい。
力ずくで入学したかと思えるような体型の男女。理沙をちらと見ると小さな声で何かささやている。表情を見ると好意的とは思えない。
自分の部屋に到着すると、理沙は同じ部屋の候補生に挨拶の言葉をかけたのだが、反応はばらばら。
全員大ホールに集合のアナウンスがあり、まだ到着したばかりの理沙は荷物を適当にまとめると来たままの服で大ホールに向かう。
学長の訓示が終わると部屋に戻る。到着した時とはうって変わって、ひっくり返したような状態で荒れているベッド。
トランクだけはそのままの状態で置かれていたが、折れそうな気持を抑えて理沙はベッドの整理を始めた。
そばで誰かがシーツを伸ばすのを手伝っている。目を上げると先日試験会場で会った女性だった。理沙は救われた気分になった。