あらすじ_04_02
体中を締め付けられて、なにか重たいもので殴られる。短い時間の間に何度も。そして一気に静けさがやってくる。
あまりの激痛にしばらく動けない。まわりは暗闇で良く見えない。布団を頭含めて全身被せられているため状況がわからない。
そして翌朝。何事もなかったように同じ部屋の同僚と起床。朝の走り込みは全身打撲のためいつもより体が動かない。
同じ部屋の同僚はまったくの無表情。しかし、理沙は何かあったはずだと思ったが、こちらから彼らに聞くこともできない。
食事の時、講義の時間、時々気になっては彼らの方を見る。理沙が視線を合わせようとすると、彼らの方が視線をそらせた。
状況はわかった。理沙は歓迎されていないようである。このテの陰湿ないじめならばキャバクラ時代に慣れている。
しかし、入学後にわかったことだが、理沙は一般枠で入学した候補生。対して彼らは既に兵隊としての訓練を済ませた初等兵。
鍛え方が違うので正攻法では勝ち目がない。その夜から警戒しながらの就寝が続いた。