あらすじ_04_11


理沙はアラスカの早期警戒レーダー基地へ配属が決まった。振り返れば渡米してからもうすぐ3年になろうとしている。
右も左もわからない状態でロサンゼルスのアパート生活を始め、その後は苦労ばかりだったがようやく自分でやりたいことができる立場なった。
ふと思い出すたびに東京にいる親族のこと、当時の仕事仲間の事が気になるのだが、連絡くらいはしてみよう、
そう思ってまずは妹直子の連絡先につないでみたが、未使用IDになってしまっていてつながらなかった。
両親は離婚して、理沙は父親の籍に入っているのだが、だからといって父親と久しぶりで会話してみようとも思わない。
親友に連絡したくても、何を言われるわからず恐ろしくて連絡する手も止まってしまう。結局引っ越し前日はぼんやりと終日過ごす。
身の回りの荷物はコンテナで送付済みだったので、翌朝はバッグ一つで空港までのバスに乗った。
士官学校に来たときは金の節約のためにバスで大陸を横断したが、今回はようやくまともに飛行機に乗れることになった。



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