あらすじ_04_17


危機感を抱いているのは理沙だけではなく、部下も同じ思いを抱いていたようだ。
部下の一人が、もし軍を辞めなくてはならない事になった場合、次の目指す場所としては地球の外に出るしかないのでは、
と冗談半分で言った。しかし理沙はそれもまんざらではないと思った。するともう一人の部下が、宇宙飛行修士号プログラムの話を持ち出した。
宇宙飛行士は昔のように一部のエリートだけが手にできる切符ではなく、技術者を対象に、もっと幅広く人材を集めているとの事。
その世界にもいずれはシステムの自動化の波が押し寄せてくるかもしれないが、宇宙での仕事は地球上での仕事とはスケールが違う。
部下の一人は既に宇宙飛行修士号に心を惹かれているようだった。理沙は立場上、積極的に彼らに転職を勧めることはできないが、
どうやら自分自身も転職に心を惹かれてしまっているようだった。その休暇の日を境に理沙は自分の気持ちを止めることが難しくなってきた。
そんな考えを抱きながらも、日々の任務に集中する。帰宅時には夜の星空を見ながら自分の先行きについて考える。



あらすじ(4)表紙へ