あらすじ_05_11


宇宙開発を長い間牽引してきたNASA(米国航空宇宙局)であったが、大規模な開発事業の推進、必要な技術開発のためには
官民協力した新しい事業体の構築が求められていた。まだ準備段階ではあったが、民間の技術力を束ねて事業を推進するために、
知識と管理力のバランスのとれた人材の大量育成が急務であった。理沙たちはいずれ中核となる人材として数々の訓練が行われる。
宇宙飛行士としての肉体的、精神的な鍛練、研究所での技術タスクへの参加、管制コントロール室での実務。これらをバランスよくこなす事。
理沙は訓練と実務ばかりの毎日に時々レーダー基地での生活を懐かしく思うこともあったが、メンバー皆で過ごすプライベート時間を時々楽しみ、
自分がこれからやりたい事業について夢をお互いに語り合った。そして半年の訓練期間は多忙のうちにあっというまに過ぎる。
訓練の仕上げは、極超音速機を使用した低軌道での長距離弾道飛行だった。16人の訓練生はテキサスの空港に向かう。
ブースターエンジンを取り付けたシャトルが待っていた。はじめての宇宙飛行に理沙は高ぶる気持ちを抑えられない。



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