あらすじ_05_13


理沙の訓練期間は終わり、技術開発センターの所属となる。理沙の軍籍はそのままで宇宙飛行修士号取得をもって中尉に昇進した。
宇宙開発のための新しい事業体の構築はまだだったが、近いうちに発足するのは確実で、事業体発足を前提に組織が作られはじめていた。
理沙の所属する技術開発センターの最初の仕事は、民間企業からの出向者も含めて、今後進むべき方向性を示すロードマップ作成と、
必要となる技術の選択と予算の見積もり、予算計画の作成だった。理沙含めた12人の中核メンバーはまず夢を語るところから始めた。
その中には理沙が面接試験の時に語った、木星を中心としたハブ・スポークの構築や、メンタル女の火星テラフォーミングも含まれている。
ロードマップの時間枠は、今後10年間、30年間、100年間のカテゴリーで分けられて、技術的難易度、実現の可能性でふるいにかけられて、
3つのカテゴリーに分けられたテーマ別に開発すべき技術と予算計画が決められた。事業体発足時の出だしとして10年計画の詳細化も行われる。
メンバーが粛々とプランをまとめている間、裏では政治家と軍の幹部が動いていた。駆け引きも始まっていた。



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