あらすじ_08_08


木星到着直前に乗組員全員で考えた作業リストに従い各自作業を進めていた。理沙が担当のマルチセンサー装置は木星本体のスキャンを開始。
エウロパへの着陸のための3人乗り着陸機の準備はすでに終わっていて、エウロパ周回軌道に到着するのを待つばかり。
今後の木星調査船のための道案内としての3機の灯台衛星も準備を終え、軌道投入を待っていた。
準備が着々と進められている作業に対して、木星滞在期間の短縮により作業リストから除外されたものもあった。
ヘリウム3採取プラントのためのコア技術である、木星上層大気での原子力ラムジェットの試験は中止となり、
大気採取プラントを内蔵した飛行体は、次回の木星調査隊のために未使用のまま持ち帰ることになった。
マルチセンサー装置を稼働させるかたわらで、理沙は航法・通信担当の助けも借りながら中国の探査船の追跡を行う。
理沙の推測はいまや確信に変わっていた。会議の場で全員に見せる前にまずは船長にデータを見てもらうことにした。



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