あらすじ_08_09


木星には立ち寄ることなく土星に向かう中国の探査船。公には船内の和やかな雰囲気しか報道されず、目的地はいまだに公表されていない。
本部もいざ決定の段階となると及び腰なこともあり、船長も決定に迷っていた。理沙はあくまでも助言として木星での作業打ち切りを持ち出した。
船長は本部と会話し決めることにした。様々な意見が本部内で交わされた結果が、乗組員全員で決をとって判断して欲しいとの事。
本部からの連絡を船長と一緒に見ながら、理沙は船長の表情の変化を見ていた。どうやら腹を決めたようだった。
次の定時会議までの時間、センサーシステムの稼働状況と中国の探査船の軌道状況をチェックする。
中国の探査船に関する報道状況も平穏そのもので変化なし。そして定時会議の時刻となり全員が会議室に集まる。
腹を決めた船長の表情の清々しさに違和感が感じられる。各自が作業の進捗状況を手短に報告し、司会者当番の女性観測員が船長を見る。
船長はあっさりと、木星での作業を打ち切り土星に向かうことについて議論をしたいと話を切り出した。



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