あらすじ_08_18
中国の探査チームに先を越されたものの、モチベーションを上げるために、壮行会では全員で着陸船に乗り込む3人を盛り上げた。
翌日3人は着陸船に乗り込み、着陸船は切り離されタイタンの大気に突入してゆく。前日の壮行会の時に誰が最初にタイタンに降り立つのか
ちょっとした議論になったが、国民向けに話題になる事も考慮し、女性観測員が最初に降り立つことが決まった。
タイタンの大気は、表面気圧は地球よりも濃く、地球よりも小さい割には高高度まで広がっている。
リフティングボディの機体は長い距離を降下してゆき、突入の際3人は、土星大気突入ほどではないものの強烈なGを感じる事になった。
指令室で理沙は航法支援担当の隣で、着陸船の軌道ルートを画面上で確認し、船内モニターで3人の様子を気にする。
画像が時々乱れ、パイロットからの声も聞き取りづらくなっていた。航法支援担当が何度か女性観測員に声をかける。
一時画像と音声が回復したが、再び乱れていくつかの画面が消えた。そんなはずはないのだがと航法支援担当はデータ表示を確認する。