あらすじ_08_25
「我々はアポロ11号にはなれなかったが、アポロ13号のような活躍ができた」今回の探査ミッションを総括して船長は述べた。
着陸船の救出オペレーションは成功し、その後4か月間、「エンデヴァー」は土星と衛星の調査を行い、大量のデータを得ることができた。
土星からの出発を翌日にひかえ、船長は会議室でささやかなパーティーを行い、乗組員の労をねぎらった。
無理な作業スケジュール、理不尽なミッション変更に乗組員全員が対立することもあったが、今回の探査ミッションをやり遂げたことは
今後の仕事に必ず生きるはず。そして乗組員の皆が国を支える仕事を担い成功して欲しいと船長は述べた。
予想外だったのは、船長は政治の世界に入り、宇宙開発を背後から支援したいという発言だった。最終目標は合衆国の大統領になること。
そして、女性観測員のことを直視して、ファーストレディーになってくれないかと語りかけた。それは彼女への船長からのプロポーズだった。
いい眺めだな、と理沙は思った。船長と初めて会った日の事を再び思い出し、果たして自分はヒーローになれたのだろうかと自身に問いかけた。