あらすじ_09_11
事業団内部での論争はおさまらず、議会では翌年の合衆国の拠出金が承認されずに頓挫状態。
木星では「エンデヴァー」が木星と衛星の調査を続行中であったが、地上の本部では職員の賃金支払いに影響が及ぶことになり、
管制業務に支障が出始めていた。さすがにこの状態を放置する訳にはいかないと、長官は事業団内部での論争を強制的に止めさせるため
長官権限を発動しいったん内部の争いは収まった。中国の中央政府の動きが停滞したことも抑止力となった。
事業団内部の論争がおさまったのを見計らって、理沙は支援輸送大佐とともに、議員たちに会い拠出金承認のために働きかけることにした。
しかし、国家財政は逼迫しており、優先順位の高い案件事項は他にも山ほどあり、太陽系開発推進のための納得できるロジックが必要だった。
議員はみな口々に太陽系開発には消極的で、自らの次回の再選にもかかわる事であるとして乗り気ではなかった。
2人は政府の重鎮ともいえる人物とコンタクトをとることに決めた。木星開発の推進を訴えるためでもあった。