あらすじ_09_19


予算がついたことで、木星資源開発タスクは、組織として木星資源開発局に昇格し、太陽系開発事業団の長官がトップを兼任した。
実質的には推進リーダーは理沙であり、小さなタスクチームからの始まりであるが、優秀なメンバーを集めることができ心強かった。
当面の目標は、木星のヘリウム3開発を事業化させるために、採取プラントをデザインし、必要とする技術を定義して協力会社と共に具現化する事。
月でのヘリウム3生産事業は拡大を続けているものの、拡大する需要に追い付かず、10年後には限界を迎える事が予想され、
10年以内にヘリウム3生産を軌道に乗せるという目標を、理沙は長官から課題として与えられた。
気づけば軍人としての生活は20年目。社会に出た時から数えれば25年。周りに振り回されながら、社会の枠組みの中で生きてきたが、
これからは自分が社会の仕組みとルールを主体的に構築してゆくことになり、すべては自分の判断と行動にかかっていた。
会議のために本部に出張に来ていたメンタル女が、2人だけで飲みたいと声をかけてきた。2人は繁華街の居酒屋に入った。



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