あらすじ_14_01


理沙たちの調査チームが地球へ帰還する日がやってきた。今回の事故の背後にある裏の目的を知ることになり、チームメンバーは複雑な心境だった。
今回の事故報告と考察についてまとめたものを上層部に送り、写しを司令官と行政官だけに連携し、調査チームは連絡船に乗り込んだ。
到着時はうたた寝していた理沙だったが、上昇する連絡船から基地全体を眺め、3度目の事故が起きないことを願った。
軍上層部からのコメントが調査チームの元に届いたのは、土星の周回ステーションで連絡船兼輸送船に乗り換えようとしていた時だった。
軍の上層部の、タイタン基地を使用した次世代システム検証にかかわっていた技術者からのコメントは、奥歯にものが挟まっているのかと思えるほど
非常に歯切れの悪い内容だった。しかも調査チームに対して事前連携なしである。リーダーは自分たちを実験台にでもしたいのかと
技術者に対し辛口のコメントを返していた。理沙はリーダーの対応を横目に見ながら、証拠品として持ち帰ったメンタル女の記録ノートを読み返した。
軍の最高機密情報であるとはいえ、大事にならない前になんとかしなくてはいけない。誰か信頼できる人に相談できないものか。



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