あらすじ_14_04


太陽/地球L3から到着した輸送船を待って、ようやく高速艇に出発指示が出た。個室は木製家具の香りが強くいかにも新品の感じがした。
理沙にあてがわれたのはエグゼクティブ専用の部屋で、荷物コンテナを収納するとさっそく仕事の続きを進めた。船内アナウンスを聴きながら、
パイロットや技術者たちが機器の表示を眺めながら仕事をしているところを想像していると、やがて主エンジンスタートの声がした。
徐々に加速Gが上昇し、技術者が計器を読み上げる声がなぜか耳についてしまう。テスト航海だから仕方がないと思っていたところで、
突然にアラート音が甲高く鳴った。加速Gはなくなり、アナウンス音の向こうで何か慌てている声が聞こえてくる。何事かと理沙は仕事の手を止めて
部屋を出ると、廊下の非常灯が点滅していた。リーダーも気配を感じたのか廊下に出ていた。2人が指令室に向かう通路の途中で船長に会ったが、
2人を押しとどめ部屋に戻るように指示された。廊下の途中で調査メンバーの他の4人とも会い、何事が起きているのか訊かれたが、
船長が状況を説明しているのを遮るようにシステムからの非常アナウンスが流れた。船長は指令室に戻っていった。



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