あらすじ_14_18


作業プラットフォームBの管制室では、地球へ向けて出発する貨物船と火星から到着したばかりの旅客船の管制を担当していた。
4人のオペレータの仕事は自動管制システムの状況を監視しているだけ。非常に退屈な仕事であるが、モニター表示上の小さなアラート表示に気づいて、
レーダー衛星とモニター衛星をそのアラート表示の方向に向けた。物体の軌道履歴を調べて担当者は不審に思いチームリーダーに報告した。
モニター衛星の最大倍率画像により救命ボートであることが判明。モニター上に表示されたアラートの原因は物体が発信した識別IDによるものだった。
2か月前に事故に遭った高速艇の、行方不明になっていた救命ボートの残り1つが、なぜ今になって突然発見されたのか。
軌道履歴を追跡したところ、2か月前から今日に至るまでその物体は木星では珍しくない氷のかけらと認識されていたことがわかった。
急遽救命ボートの回収に作業船が向かい、作業船が救命ボートに接続しドアを開けると、中はすっかり凍り付いていた。
中では理沙が穏やかな表情で眠っている。一目見て作業員は絶望的と判断しとりあえず死体輸送用のコンテナに収容した。



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