あらすじ_20_05

後任の行政官が到着した。作業プラットフォーム側に行こうと理沙が思っていた矢先、行政官はわざわざ船に乗り込んできて理沙に挨拶をした。
3人の指揮官が会議室に集まり、最初の会合が行われたが、挨拶程度で済ませると理沙と直子が行政官に付き添い船の中を案内した。
翌日に作業プラットフォームCで管理職メンバーが集まり、最初の会合が行われたが、新任の行政官は軍出身にしては珍しいほどに外見は頼りなく見えた。
しかし、理沙は事前に軍歴を調べていたので、人となりについてはわかっていた。自らを弱い人間に見せかけて相手を油断させるタイプだった。
行政官は最初の会合で、今後の現場の方針について自らの考えを述べた。瀕死の状態にある地球国家をエネルギー資源で支える木星は
命をつなぐ最後の希望であり、現場の使命と重責については今後変わることなく、使命感をもって仕事に臨んで欲しいとのくだりに
理沙は少々胡散臭いものを感じたが、最後のひと言にはっとさせられた。木星は資源の供給基地としてではなく、次の時代に向けたスタートラインだとの言葉に
先日読んだ政府のタスクチームのレポートのことを思い出した。詳細はのちほどと、期待を持たせる言葉を残して行政官の発言は終わった。



あらすじ(20)表紙へ