あらすじ_20_10

大気探査船パイロットの異常の報告は中央制御室で当直中の直子にも届いた。パイロットの命に別状はなく、テストは中断された。
大気探査船は周回軌道に戻るために上昇を始めた。モニターデータを遡り異常の原因についての調査が始まったが、
一次解析ではある時点から大量の情報がパイロットの脳に流れ込んでいて、意識障害を起こしてしまった可能性が高かった。
直子は実施主任からの報告を聞きながら、まだ技術的課題はあるものの、脳神経をシステムと直結して人間の能力を拡張することについては
可能性があると思っていた。自身も能力の拡張を目的にサイボーグになったが、生身の人間でも可能となれば選択肢が広がる。
上昇する大気探査船からの映像は、遥か南に大赤斑を捉えていた。直子は恐ろしいほどに強烈な渦を見ながらいつか挑戦してみたいと思った。
木星大気中への往復は技術的に可能であることが証明され、木星大気中から有機物を採取するプラントの建設が現実味を帯びてきた。
プランがようやくまとまったと理沙は会議の場で説明を始めた。有機物採取プラントの説明に続いて、理沙は別な資料を会議室の面々に披露した。



あらすじ(20)表紙へ