あらすじ_20_14
船の運用は3人の指揮官を中心に粛々と進み、木星到着から2年を迎えて、地球から連れてきた160人のオペレータの訓練は完了し、
2期生のオペレータ160人が地球から到着した。1期生は半分が地球へ帰還し、残りの半分で2期生の育成を行うとともに、
次期管理職への育成が、選抜したメンバーの中から行われた。指揮官候補の6名も選定され理沙には2人の直接の部下がついた。
女性2人の部下と一緒に仕事をしながら、彼女たちと地球に残してきた2人の女性店員のことを重ね合わせて見ていた。
店員たちとのメールでの会話も回数が減り、疎遠になりつつあったが、ふと思い出したように理沙が2人に久しぶりでメールを送ると
返事がすぐに返ってきて店の状況は変わっていないことが書かれていた。気づいてみれば長官との3年間の約束も残り半年、
契約を更新するかどうか判断の時期が近づいていた。理沙の契約の件については他の2人の指揮官にも話していなかった。
非番の時間に、理沙は直子を誘い出して居住区に最近出来た商店街散策に行くことにした。レトロな街並みが気持ちを和ませる。