あらすじ_20_20

事業団長官からのコメントに対して、理沙は現場総意の意見としての提案であるとの趣旨を繰り返し、必要であれば膝を突き合わせて
内容説明してもいいと返事を返した。事業団の上層メンバーは太陽/地球L3推進派がほぼ全員で、木星でのレーザー基地設置推進者は皆無な状況。
返ってきた返事は、公平さを考慮し提案の場を調整することは可能だとの事。しかし、ムダかもしれないがしょうがないといった感じであった。
理沙は指揮官候補の育成が完了したことを理由に、実施主任と2人で事業団本部に行くことを決めた。直子は相変わらず反対していたが。
地球の理沙の店は、混乱と混沌が蔓延しつつある世の中でも相変わらずだった。多少の客の減少はあったが、2人の店員と楽しく過ごし、
夜遅くまで笑いが絶えなかった。初老の社長もカウンター席で姉の店員と長々と世間話をするのがパターン化していた。
ふと彼女が携帯端末を見ると、メッセージの中に事業団長官経由の理沙からのメールが含まれていた。さっそく開いて内容を読むと、
理沙が半年の予定で地球に帰るとの事だった。店員は冷やかしのつもりで初老の社長にメールの画面を見せつけ、照れる彼の顔を覗き込んだ。



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