あらすじ_23_03

作業プラットフォームAに臨時のドックが組み立てられて、レーザー発振基地の組み立てが始まった。事前に組み立てられた部品をドックに輸送し
人員が縮小されて作業シフトは厳しかったが、何とかやりくりしながら作業は進んだ。その分、調整役の実施主任の仕事は増えたが。
予定では1基組み立てるのに1か月と少々かかり、3基すべての完成には合計4か月。完成した基地から順に木星の極軌道へ投入し、
システムのテストには各3週間。全基スタンバイ完了を6か月後と見積もった。その間に世の中で事が起こらなければいいのだが
不測の事態は突然にやってくるので理沙は毎日気分が落ち着かなかった。明日目が覚めたら地球政府が宣戦布告してきたらどっしりと構えるつもりでいた。
作業の立ち上げがようやく落ち着き、実施主任にもようやく心の余裕ができてきたようなので、理沙は2人だけで話をした。
理沙が中心となり各セクションが一致して行動しているように見えるのはいいことだが、前行政官が完全に浮いているように見えた。
住民、作業員からの信用で理沙は行政官に就任できたものの、前行政官から見ればクーデターにより地位を追われたようなものだからだ。



あらすじ(23)表紙へ