あらすじ_23_14

大統領は理沙を行政官と呼び、非公式ではあるが理沙の立場を認めてた。互いに無益な争いはやめて国難に共に立ち向かおうとの呼びかけは
理沙も想定した範囲であったが、柔らかい言葉の次には脅しの言葉が待っていた。具体的には述べなかったが近々行動に出る事を暗示し、
武力行使に出るのであれば合衆国の威信にかけて戦い抜くことを宣告していた。木星の住人1万人の命を賭けてもプライドを守ることが大切なのか
もう一度しっかり考えるべきだと大統領は促していた。そこで条件として提示してきたのは、理沙の立場に関する事だった。
直子と大佐2人まで巻き込んで、国家的反逆行為に及んだものの、もし理沙が行政官の立場を降りて投降するならば、住民の命は保障する。
理沙の処遇についても、公職を追放されることはあっても、命を失うことはなく、元の一市民としての生活は可能であると。内容はそれだけだった。
簡潔な内容のメールではあるが、理沙の気持ちを巧妙に揺さぶり、脅しと逃げ道の2つを提示して板挟みにしようという魂胆が見て取れた。
笑みを浮かべている大統領の顔が想像できた。メールを読み終わってしばらく考えた後、理沙はさっそく管理職会議を招集した。



あらすじ(23)表紙へ