あらすじ_23_15

管理職を前にして、理沙は大統領からの私信について概要を伝えた。近々明らかになるであろう国からの武力行使については
今まで不測の事態を想定して準備を進めてきたため恐れる事はなく、粛々と対処すべきだという自分の考えを述べた。
そこで現場監督の一人が、これは現場に対して命の覚悟を求めているのかと理沙に問いかけてきた。理沙は現場監督を直視して、
一致して立ち向かえば必ず道は開けると答え、武力は最後の手段であり、最後の最後まで国とは交渉を続けあきらめないと全員を前に言い切った。
隣に座っている直子の視線を感じ、理沙はふと直子の方を見た。心の奥の動揺を見抜こうとしているのか、理沙はそのまま話を続ける。
近々明らかになる国からの武力行使に対抗するため、どのような方法が考えられるのかについて管理職と共に案を考え、
具体的なプランとしてまとめ上げるまでに数日かかった。その間、理沙は直子と大佐と3人で会話する機会が何度かあったが、
理沙は大統領からの私信で触れていた理沙個人に対する取引の内容には触れなかった。直子と目を合わせるたびに気にはなったが。



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