火星・エリシウム基地
エリシウム基地は、人間が居住するための恒久的な拠点として火星ではじめて建設されたものです。
アメリカ合衆国が中心となり、10か国ほどが共同で建設したもので、
2030年代の後半から建設が始まり、2040年代半ばには第一期の工事が完了し200名ほどの人々が居住する事になりました。
水、空気、食料はできるだけ現地にあるもの(二酸化炭素の大気、地下水、土壌中の有機物等)を活用して、
自律した社会を構築することを目指しましたが、居住開始当初は技術的な問題もあり計画通りにはいきませんでした。
しかし、最大の問題は基地を管理するシステム面での問題で、
システムのちょっとした判断ロジックの問題が、悲劇を生むことになりました。
その原因追及ための検証過程にて、対策と根本的な解決にはかなり手間取ることが判明し、
自動化システムの中核部分である判断ロジックについては、いったん高度化/高性能化を見合わせる事になりました。
なお、きっかけとなった事件については「エリシウムの悲劇」に概要について書きました。
エリシウム基地の全体図を以下に示します。詳細は「エリシウム基地」もあわせて参照してください。
エリシウム基地全体図 |
エリシウム基地の設置された、火星のエリシウム平原の場所を以下に示します。
火星の地図:エリシウム平原(地図右の中央部) 出典:「火星の地図を作ってみました・ほんのり工房」 https://kuusou.asablo.jp/blog/2016/06/07/8106798 |
エリシウム基地を構成する各設備について、以下の図にて説明します。
<エリシウム基地の構成説明> 1.宇宙船離着陸用パッド 2.宇宙船への燃料補給、メンテナンス用設備 3.貨物コンテナヤードおよび積み下ろし用車両 4.車両用連絡通路 5.作業車両メンテナンス基地 6.旅客/貨物用ターミナル、管理用設備 7.商業施設、娯楽設備 8.居住用設備 9.管理用設備(第二次増設分) 10.居住用設備(第二次増設分) |
11.酸素/水精製装置 12.酸素/水貯蔵用タンク 13.設備増設用スペース 14.合成食品生産設備 15.水耕栽培システム、水/空気/有機物リサイクル施設 16.設備増設用スペース 17.中央通り 18.発電用原子炉モジュール(原子炉/熱交換器/タービン発電機一体型) 19.変電設備/冷却装置 20.冷却用ラジエーターパネル 21.水素/メタン精製装置、貯蔵用タンク |