地球・月間定期連絡船
地球・月感定期連絡船は、月面(または地球/月ラグランジュ点)へ乗客や貨物を輸送するための宇宙船です。
同様の目的で建造された「重量物輸送用カーゴモジュール」と比較し、ひとまわり程度小型の宇宙船です。
重量物輸送用カーゴモジュールが、旅客/貨物輸送用宇宙船、大型月面着陸船、建設資材の輸送が可能な汎用的な宇宙船であるのに対して、
この宇宙船は重量物輸送用カーゴモジュールよりも小型の宇宙船の輸送に特化しています。
地球・月間定期連絡船の全体イメージ図を以下に示します。
全体のイメージ図 |
地球・月間定期連絡船の各コンポーネントについて説明します。
詳細は「地球・月間定期連絡船」もあわせて参照してください。
●居住区/着陸船部 ・コクピット、制御システム ・旅客席(または貨物室) ・水/空気リサイクルシステム ・トイレ、シャワールーム ・貯蔵タンク(水/酸素/メタン) ・酸素/メタン推進システム ・着陸脚(4基) ●推進システム部 ・制御システム ・推進剤貯蔵タンク ・小型原子炉ユニット ・ラジエーターパネル ・比推力可変プラズマ推進システム (VASMIR)4基 |
重量物輸送用カーゴモジュールと大きさを比較します。
以下の図の左側が地球・月間定期連絡船、右側が重量物輸送用カーゴモジュール(貨物輸送用月着陸船を接続)になります。
<地球・月間定期連絡船> ・全長:36m ・全幅:20m ・総重量:160トン ・乗組員:4名 / 乗客:50名 ・最大推進力:200KN(20トン) |
<重量物輸送用カーゴモジュール(月への貨物輸送用)> ・全長:68m ・全幅:34m ・総重量:870トン ・乗組員:2名 ・最大推進力:588N(60トン) |
地球・月間定期連絡船が月へ向かう時の飛行コースを以下に示します。
地球周回軌道上の作業プラットフォームを出発し、地球周回軌道離脱、月周回軌道到着後に月着陸するまで所要時間は約2日間になります。
<月着陸までの飛行コース> 1.出発・加速開始 地球周回軌道作業プラットフォームを出発後、推進システムを作動させ加速する 2.地球周回軌道離脱 地球周回軌道を離脱し、さらに加速し月へと向かう 3.減速開始 月周回軌道に到達するために減速を開始する 4.月周回軌道投入 月周回速度にまで減速し、月を周回する軌道に到達する 5.推進システム切り離し 居住区/着陸船部は、推進システム部を切り離して月面への着陸に向かう。推進システム部は月周回作業プラットフォームにて待機 6.月着陸 居住区/着陸船部は月面(または、月面基地の着陸パッド)へ着陸する |