土星・タイタン居住基地(1)

タイタン基地は、土星の衛星タイタンに作られた居住設備です。
タイタンは平均気温がマイナス180度、大気は窒素とメタンで表面には液化したメタンが海となり、人間には居住不可能な過酷な環境です。
そのような過酷な環境の中で、人間が居住可能な環境をどのように構築するか実証するためにこの基地は作られました。

タイタン基地では、建設計画に相乗りするような形で管理用自動化システムの開発/実証実験が行われました。
火星のエリシウム基地でのシステムに起因する事故発生以来、管理用自動化システムの安全性に関して改良は地道に行われたものの、
決定的な解決策はなく、そのような状況の中で理沙の親友であるヴェラが1つの解決案を提案しました。
その案にSTUが協力し、ちょうど計画中であったタイタン基地で、解決案のフィールド検証を行う事が極秘裏に決まりました。

2080年の基地完成時点でのタイタン基地の全体図を以下に示します。詳細は「
タイタン居住基地」もあわせて参照してください。

タイタン基地全体図

タイタン基地での検証項目について以下に示します。

●完全自立型の居住環境の構築と運用
 地球からの食料/サプライ品供給に頼らない、完全自立型の居住環境を構築し運用する事。

●改良型核融合モジュールの安定運用
 土星よりも遠い太陽系惑星で使用することを想定した、改良型小型核融合モジュールの安定運用試験。

●管理用システムの安定運用
 完全自立型居住の環境を支える、改良型管理用システムの構築と運用。

改良型管理用システムの運用については、居住者の原因不明の死亡事故が発生し問題となりましたが、
現場でシステムの実証実験に立ち合っていたヴェラにとっては、この事故は想定されたものであり、解決のためのヒントをメモにまとめて理沙に託しました。
ヴェラは解決のためのヒントを実証するために、自分自身を実験台とし亡くなりました。

タイタン基地での上記の実証結果は、太陽系外へ進出する恒星間宇宙船開発のために生かされることになりました。

タイタン基地を構成する各設備について、以下の図にて説明します。

<タイタン基地の構成説明>
1.生産設備(空気/水/有機物リサイクル、水耕栽培、合成食品生産)

2.管理用設備その1(行政施設、サービスセンター)

3.第一居住棟

4.娯楽設備、商店街、中央広場

5.第二居住棟

6.管理用設備その2(警備/軍事設備)

7.管理用設備その3(中央制御室、システム設備、議会/行政施設)


8.空港設備(旅客ターミナル、税関/検疫/警備)

9.連絡船離着陸用パッド

10.連絡用道路(兼電力/熱/ガス供給用共同溝)

11.ラジエーターパネル

12.熱交換器、ガス生産/貯蔵設備

13.Heavy-Lifter用着陸パッド

14.核融合発電/熱生産設備




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