あらすじ_05_17


机上や会議での考えがそのまま行動につながるとは言えなかった。技術的な課題は計画が具体化すればするほど深刻化して
まとまる話もなかなかまとまらない。中核メンバーは利害の調整だけに追われて本来の事業推進ができないでいる。
理沙も出張のための移動が多く疲れ果てていた。当初思った通りの事が出来なくて気持ちが折れそうになることもある。
そんな状況下でも、タスクリーダーはメンバーを励まし、時にはきつい言葉も出たが、論理的に冷静に考え常に前向きであるように努めていた。
理沙はタスクリーダーに強いメンタルの源はなにかと尋ねてみた。理由は簡単、自分の夢を実現することで子供たちが夢を持ってくれる事。
夢がないところには前向きな気持ちは起きない。実現不可能と思えても諦めることなく、倒れても前向きに倒れることだと。
思えば自分も同じ夢を持ってここまでやってきた。理沙は東京で夜空に上昇するシャトルを見た日を思い出した。
そして、疲れた時にはいったん気持ちをリセットするために寝るのが一番。理沙はリーダーと一緒に事務所を出た。



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