あらすじ_15_09


理沙が高速艇の船長と議論している映像、調査チームリーダーに他の皆に声をかけるように指示しながらも、自分だけ救命ボートに先に入る映像。
ボートのドアを自分で閉めて、発進のスイッチを押す映像。救命ボートの発進に気づいて慌ててエアロックに駆け寄る船長と調査メンバーの映像。
理沙は次々と見せられるモニター記録を見ながらさらに気持ちが高揚して、士官にモニター記録の内容は事実と異なると再度否定した。
士官たちは互いに困ったように顔を見合わせ、上司である大佐はさらに気まずい表情をしていた。私をこれ以上困らせるなというようにも見える。
さらに決定的な情報として、士官はモニター記録の中に含まれる音声データも理沙の前で再生した。先程見たモニター映像と合わせると、
さらに現実感のある内容になったが、このデータも理沙は自分の身を守る事だけにしか関心のない人物であることを示していた。
本来、今回のような緊急時には、理沙はリーダーや船長と協力して人命救助第一で行動すべきところ、実際には正反対の最悪の対応を行っていた。
証拠の品は他にもフライトレコーダーのデータや、指令室のボイスレコーダーのデータもあり、すべて理沙の行動の裏付けとなっていると士官は述べた。



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