あらすじ_15_18


次回の裁判所への出頭日が決まり、弁護人とは出頭日の前に会う約束をした。理沙は自宅で反論のためのストーリーを組み立てを続ける。
確かなことはわかっていないが、理沙にしか見えない何者かが裏で動いているのではないか。タイタン基地での事故にもつながる複雑な要因が絡み、
今回の高速艇事故をなぜか単体のものとして処理したい原告側の思惑に深く切り込んでみたいとも思った。徐々に外堀を埋めて本丸を一気に崩し、
無罪に持ち込めるのではないかという希望も徐々に見えてきた。さらに大きな力になったのは孫娘からの励ましの言葉だった。
今まで軍と開発局の仕事に貢献して、これからいい思いをできるはずなのに、この仕打ちはいったい何なのか。あまりにも酷すぎる。
何か背後に大きな力が働いているはずだという彼女の予感は、理沙自身が冷静に考えた中での結論と同じものだった。
2か月間の木星周回軌道上での漂流による精神的なダメージからも回復しつつあり、反論のためのストーリーがほぼまとまった。
弁護人が自宅にやってきた。さっそく理沙は弁護人にストーリーを説明し、弁護人と相談しながらさらに完成度を上げてゆくことにした。



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