月に一度のワンマンライブの日、Arisa-Mistyの客席は以前よりも埋まり、理沙は固定ファンが少しずつ増えていることを感じていた。
ライブは順調に進み、手拍子や拍手も前より温かくなっている。
MCの途中、理沙は客席の一番後ろに立つ黒いビジネススーツの女性に気づく。
その女性は他の客とは違う空気をまとい、ステージ上の理沙をまっすぐ見つめていた。
終演後、観客が帰っていく中、その女性だけが残り、理沙たちに近づいてくる。
彼女は音楽事務所「HALUCA」の小川美奈だった。小川は丁寧に名刺を渡し、ライブの感想を具体的に語る。
強引ではないが、自然に会話の主導権を握る小川に、理沙たちは緊張しながらも引き込まれていく。
機材の片づけ後に話すことになり、理沙は小川が何を切り出すのか警戒しながら待つ。
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