003_26_腹を据えて【あらすじ】

理沙は、これまで先延ばしにしていた横浜のマンションの解約をついに決める。
ロサンゼルスへ来たばかりのころは、そこを「帰ろうと思えば帰れる場所」として残していたが、今回は迷わず解約を確定する。
室内の家具や生活用品は業者に処分を依頼し、衣類も彩名と直子に確認したうえで手放した。
空になった部屋を画面越しに見ても、理沙に大きな未練はなかった。
残していたのは物ではなく、帰国という退路だったのだと気づく。
技術士官学校に進めなくても、これまで積み重ねた経験があれば、再びシステムの仕事で生きていける。
そう確信した理沙は、米国で暮らしていく覚悟を固める。
それでも面談結果だけは気になり、アルバイトから帰るたびに郵便受けを確認してしまう。
落ちても大丈夫だと思いながら、受かっていてほしいという気持ちもまた、確かに残っていた。



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