船長からのチャットで、メリッサの異変は昔の記憶に関係しているかもしれないと知らされた理沙は、そのまま彼女の話を聞くことにする。
メリッサはかつて研究所で出会った男性との関係を語り始める。
仕事を通じて距離が縮まり、火星のエリシウム基地建設プロジェクトにも共に参加したが、地球へ戻ったあと、彼が二股をしていたことが分かり、空港で殴ったのだという。
深刻な記憶かと思われた話は、メリッサの乾いた笑いとともに一度は軽く流れ、理沙も警戒を解く。
しかし「最低な奴だね」と応じた瞬間、理沙自身の奥底に眠っていた過去がよみがえる。
薄暗い寝室で男を平手打ちし、服をかき集めて飛び出した夜。
あてもなく歩き、公園のベンチで夜明けを迎えた記憶。理沙は一瞬その断片に飲み込まれ、再び目の前のメリッサへ意識を戻す。
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